皆さん、こんにちは!
今回は、7月の筆記試験の復元論文を自分なりに詳しく分析していきたいと思います。
それでは、早速、「必須科目」の復元論文を分析していきたいと思います。
必須科目は以下の2問でした。
・Ⅰ-1:新技術・DXの活用によるインフラの価値向上
・Ⅰ-2:グリーンインフラを活かした具体の取組
③―1の回で書きましたが、「グリーンインフラ」はノーマークだったので、「Ⅰ-1:新技術・DXの活用によるインフラの価値向上」を選択しました。
【Ⅰ―1:新技術・DXの活用によるインフラの価値向上】
(復元論文)
1.課題
➀避難行動の高度化
発災時には、迅速な被災状況の把握、現在地に応じた最適な避難路を選択する必要がある。しかし、浸水地区や遮断されているルートなどの情報が不十分であり、避難タワー等のインフラが十分に機能を発揮できていない。このため、ソフト対策の観点からは、デジタル技術を活用し、被災情報の把握から避難までを高度化することが課題である。
②インフラメンテナンスの効率化
建設後50年以上が経過するインフラが膨大な量となっているが、財政が厳しく、人員も少ないため、適切な維持管理が困難となっている。インフラの価値向上を進めるためには、インフラを適切に維持管理する必要がある。このため、インフラの信頼性向上の観点から、ドローンの動画撮影による点検やAIによる画像診断、センサーによる自動変位記録など、デジタル技術を活用してインフラメンテナンスを効率化させて適切に維持管理していくことが課題である。
③港湾施設の利用高度化
港湾において、コンテナターミナル内外でトラック等による大渋滞が発生している。また、施設の使用許可や入出港届、船社、乙仲、陸運業者間でのやりとりがメールや紙でのやりとりとなっており、インフラが効率よく使用できていない。このため、ストック効果の最大化の観点から、デジタルツインを活用したコンテナターミナルのコンテナ配置や車両入場受付の最適化やサイバーポートの導入により、インフラ利用の最大化が課題である。
2 最も重要と考える課題と解決策
インフラの価値を向上させるには、既存インフラを有効利用することが最も重要と考え、課題①について以下に述べる。
➀ドローンやAIを活用した避難誘導
ドローンやIoTセンサーで集めた土砂崩れや建物の倒壊、橋梁の被害情報を、共通のデジタル地図上へ一元化する。このデジタル地図とスマホアプリを連動させ、AIで津波浸水予定域や道路寸断箇所を回避する最適な避難場所や避難ルートを導きだして、住民へプッシュ型で即座に通知する。これにより、既存インフラを有効活用し、安全で確実な緊急避難を実現する。
②3D都市モデルを活用した垂直避難誘導
3D都市モデル・プラトーのデータと津波予測を連携する。高台への避難が間に合わない地域において、現在地から最寄りで津波高さを超える強固な避難ビルを自動抽出し、「〇階以上へ避難」と個別誘導する。既存データの活用により投資を抑え、津波到達時間が短い地域での確実な即時避難を促す。
③デジタルツインを活用した避難シミュレーション
街をデジタル上に再現したデジタルツインを用い、大地震発災時の建物倒壊や、時間帯・天候別の津波避難行動を事前にシミュレーションする。避難経路上のボトルネック(群集の滞留や狭あい道路の閉塞)を特定し、避難計画の策定に反映させる。これにより、訓練の有効性を高める。
3 懸念事項とそれへの対応策
➀懸念事項
発災時に、サイバー攻撃や通信障害により、避難行動ができなくなるリスクや高齢者等のデジタル弱者が取り残される懸念がある。
②対応策
対応策としては、セキュリティの強化や衛星通信による回線冗長化、情報弱者に対しては、地方自治体による戸別の受信機の配布、平時からの地域コミュニティによる声掛けや見守りなどアナログな手法による対応策を講じる。
4 必要となる要件・留意点
➀技術者としての倫理:公衆の安全、健康、福利を最優先に業務を行う。データのねつ造や改ざんを行わず、客観的な事実に基づいて誠実に業務を行う。
②社会の持続性の観点:予防保全型インフラメンテナンスを実施し、LCCを最小化するとともに、インフラの集約・統合で発生する建設副産物の現場での分別解体を徹底することでリサイクル率を向上させ、持続可能な社会を実現する。-以上-
今回の問題は、「新技術・DXの活用によるインフラの価値向上」ということで、新技術やDXを活用することにより、インフラの価値を向上させるということです。
「技術的課題」については、
①デジタル技術を活用 ⇒ 避難行動の高度化 ⇒ 既存インフラを有効に活用して価値向上」
②IOTや新技術を活用 ⇒ インフラメンテナンス効率化 ⇒ 既存インフラを適切に維持管理して価値向上」
③サイバーポートの導入 ⇒ 港湾施設の利用高度化 ⇒ インフラ利用を最大化し価値向上」
という組み立てにしました。
用意していた論文を「新技術・DXの活用によるインフラの価値向上」になんとかこじつけた感じです。技術課題はまあまあという感じと思います。
その他、「技術課題」は、どんなものがあったか
④デジタルツイン・リアルタイムデータによる渋滞解消
⑤ICT・3次元データ等を活用した施工・維持管理の効率化
今考えると、他にはこんなものが思いつきます。
④は、リアルタイムデータとデジタルツインを活用して、ボトルネック部を見つけて、渋滞対策、渋滞予測のデータ配信、交通量を最適化するために、高速道路料金の変動等が考えられます。⑤は、「解決策」が書きやすかったかもしれません。調査・設計から施工、維持管理に至る全工程で3次元データを一元管理・共有するプロセスを確立することが課題であり、現場の遠隔管理や建設機械の自動化を推進して施工の生産性と品質を高め、高精度なデータを将来の予防保全へ継承することで、インフラ全体の持続性と資産価値を最大化させる。というニュアンスでいいかと思います。
なにはともあれ、「技術課題」はまあまあだったと思います。⑤で書いたらよかったと今は思います。
次に「最も重要と考える課題」ですが、「既存インフラを有効利用することが最も重要と考え」と書きましたが、なぜ最も重要かが書けていませんので少し減点です。
「解決策」ですが、
①ドローンやAIを活用した避難誘導
②3D都市モデルを活用した垂直避難誘導
③デジタルツインを活用した避難シミュレーション
この3つにしましたが、避難のことばっかりで、論文を書いていてつまらなかったです。やっぱり、「⑤ICT・3次元データ等を活用した施工・維持管理の効率化」が書きやすかったかなと思います。「現場の施工」「遠隔施工・施工管理」「維持管理」について、バランスよく論文を展開できます。このことがインフラの価値向上につながるとこじつけられなかったから、書けませんでした。「生産性と品質を高め、高精度なデータを将来の予防保全へ継承することでインフラ全体の持続性と資産価値を最大化させる」なんて思いつきませんでした。
「解決策」もまあまあ書けているとは思います。
「懸念事項・対応策」ですが、「サイバー攻撃や通信障害」「デジタル弱者の取り残し」という2つのリスクは、どストライクと思いますが、文章の量が少なかったと思います。もっと、どんな被害が出るのか等を書く必要があったと思います。
最後に、「技術者としての倫理」と「社会の持続性の観点」ですが、内容が一般論になってしまいました。残りの行数が少なかったので少しミスりました。これは減点です。
この論文に合った倫理・観点を書く必要があります。
総括すると、
①技術課題 ⇒ まあまあ
②解決策 ⇒ 避難誘導に関することばかりでイマイチ
③懸念事項・対応策 ⇒ 記述不足(ちょっとタンパク)
④倫理・観点 ⇒ この論文に関することでなく、一般論に留まっている
という感じで、全体としては、まあまあかなと思いますが、どれだけ、「インフラの価値向上」に寄せているかと評価してもらえるかにかかっています。結果は、わかりませんね。
皆さんはどうだったでしょうか。
次回は、Ⅱ―1復元論文について考察していきたいと思います。どうぞ、お楽しみに。



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